オレンジ・ビーチ(Orange Beach)。 ―透き通る青空に白い砂浜(すなはま)、そして眼前に雄大な海原(うなばら)を据え、休暇(きゅうかーvacation)のときを過ごすに大変好いところとして広く知られるその町は、北アメリカ(North America)に広がるアメリカ合衆国(United States of America)の大地の東方、更に南の外れはアラバマ州(State of Alabama)のそのまた南の外れに位置する、海辺の小さな町。 ともに南部(なんぶ―the South)と呼ばれる隣のフロリダ(Florida)から海(うみ―sea)に沿って点在する―かかる季節に広大なこの大地の各地から数多の人々の訪れを見る、幾多の保養の地。 そうした町のひとつとして在るオレンジ・ビーチも、この地にたたずむほかの享楽の町に同じく、年を通してあたたかな風(かぜ―wind)に撫でられながらの日々を過ごす。 町は、そして寄せては返す波(なみ)の音をたたえ、その先に揺らぐ水面(みなも)をたたえる砂浜は、ここに七月(July)を―年の夏(なつ―summer)のときをまた迎えていた。 たまり揺らぐカリブ海(Caribbean Sea)に、そしてやがては遥かなる大西洋(たいせいよう―Atlantic Ocean)に連なるメキシコ湾(Gulf of Mexico)の海原を見据える、渚(なぎさ)に続く砂浜。 真っ白な砂(すな―sand)を有り余るほどにたたえたビーチ(beach)に、海の遊興の姿―水着(みずぎ―swimsuit)を身につけて、幼女もまたそこにちいさな夏の休暇(summer vacation)のときを過ごしていた。
|