屋島寺の見る瀬戸内海
Yashimaji

2005年8月15日
 朝凪(あさなぎ)―あるいは夕凪(ゆうなぎ)のうちに照らす陽光を映し返して揺れる瀬戸内海(せとないかい)の水面(みなも)は、悠遠の昔からそこに在り続け、古来からそうしてきたように、またそこにその時を刻んでゆく。

 何かを願う巡礼の者達の歩みの影を映し返しては―。

 そこに生を送る民々の影をすずろに映し返しては―。

 霊妙の水面はまた揺れるのである。

 限りないほどに美しく、とこしえの闇を宿した、たまたえの島の影を映し返して―。


屋島寺|世界採集写真館

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