暮秋の神社の出店の面を前にふたり着物羽織の幼女
Shichi Go San-1 at Tsurugaoka Hachimangu

2005年11月9日
 秋の日々も刻々とその暮れに近づいてゆく暮秋(ぼしゅう)の頃。そこかしこに歴史の色香をたたえる古い町の街路を見下ろすその宮は、その境内に据える稲荷(いなり)の社(やしろ)の祭―火焚祭(ひたき-)という祭(まつり)を終えたばかりの日にあった。

 地に累代を生きた武者(むしゃ)より、そして地の民々から長きにわたって篤い崇敬を受けてきたその神社(じんじゃ)―鶴岡八幡宮(つるがおかはちまんぐう)の境内にあって、傍の出店(でみせ)にずらりと並べられたお面(-めん)に心を染められ立ちどまった幼女。

 ひらり幼児(おさなご)仕立ての着物(きもの)―帯(おび)のなき振袖(ふりそで)を羽織りながらのその手に持ちぶら下げるは千歳飴(ちとせあめ)。その成育の祝い―七五三(しちごさん)の祝いで詣でたのだ。

 花の季節も過ぎて久しく静まる銀杏(いちょう)をたたえた参道。はてどれがその気に召したか幼女。

 かように過ぎた暮れゆく秋の―晩秋(ばんしゅう)の風の奏でるしらべは、いつかの鎌倉(かまくら)の町の冬めく神楽月(かぐらづき)のなかで。


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