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雄大なる中国大陸とインド亜大陸の狭間にあり、遥かなるヒマラヤ山脈の高峰を見据える、山岳とともに生きる内陸の国―ブータン(Bhutan)。その西の外れに、パロ(Paro)という名の町がある。 城砦(じょうさい)を意味するゾン(Dzong)という名の庁舎を中心として、数多の仏教の―ことにチベット仏教の寺の散在する国。北に山脈を越えて中国との境を、西にほど近くインドとの境を据えるこの町―パロもまた、ほかの多くの地にたがうことなくそうした有様を見せる。 幼女はこの日もこの地の村におりながら、寺の外のところにひとりで座っていたのであった。 肌寒さを思わせもしよう幼子(おさなご)の服に身を包んで、微かにほほえんでみたひととき。 これから大地は雨の季節に入って、暑さを増してゆく。季節のうつろいとともに、静かな村の模様がまたうつろう。
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