稲田山西念寺
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2006年5月4日
  • 親鸞聖人
  • 教行信証
  • 御製作地
  •  浄土真宗別格本山
  • ...
 日本列島(にっぽん-)のやや東方、関東(かんとう)の地の北東にあり、太平洋(たいへいよう)の大海原を東に見据える常陸(ひたち)の国は、茨城(いばらき)と今に名乗り上げ、下野(しもつけ)の国は栃木県(とちぎ-)、上野(こうずけ)の国は群馬県(ぐんま-)とともに、北関東(きたかんとう)を形作る。

笠間市
 この地のほど中部に愛宕山(あたご-)という名の山がある。天狗(てんぐ)にまつわる数多の伝説に加え名所と謳われる桜(さくら)で知られるこの山は、連なる阿武隈山系(あぶくま-)の最南端に位置し、古代からの長い歴史をこの地に湛える笠間(かさま)というところの南西にあり、標高300余メートルの高みからこの地を見据えている。[1]

 西念寺(さいねんじ)―稲田山(いなだ-)と号するこの寺は、日本の仏教諸派のうちでも今に名のある大宗派―浄土真宗(じょうどしん-)の開祖・親鸞(しんらん)のゆかりのところにして、笠間のうちのやや西方、石材の生業の営みで名のある稲田(いなだ)の地にあり、同宗別格本山としてその名残のほどを今に伝える。
  • 寺号:西念寺(さいねん-)
  • 山号:稲田山(いなだ-)
  • 宗派:浄土真宗(じょうどしん-)
  • 開基:親鸞(しんらん)
  • 開山:建保2年(1214年)
歴史
 西暦のもとの13世紀(1201-1300年)のはじめの頃、大和(やまと)の興福寺(こうふくじ)の訴えがもとで流罪に処された僧・親鸞が、京から越後(えちご)に配流された。この罪を解かれてのちの建保2年(1214年)、自らの弟子となった稲田九郎頼重に迎えられ、同人が領有する地に親鸞は草庵(そうあん)を結び、そこを根拠地とした。これが本寺の興りの時であった。[2][3]

 以降、妻の恵信尼(えしんに)とその間に儲けた子らとともに、この稲田の地を根拠の地として、妻を残して京にわたる貞永元年(1232年)まで、20年近くにわたるときをこの草庵にありながら活動した。その間には、今に国宝に列せられている著作・教行信証(きょうぎょうしんしょう)―異称『坂東本(ばんどうぼん)』が生み出された。[3][4]

 その稲田草庵の後裔が、『稲田御坊』とも呼ばれるところの本寺―西念寺である。[2]

伽藍
 木立の路の先に現れる芽葺き屋根の山門。室町時代(1336-1573年)中期の築と見られる切妻造(きりづま-)のこの山門は、国の重要文化財に列せられている中世建築の遺構として、そこに威厳の感を漂わせながらに、参拝の者を境内にいざなう。[2][4]

 山門を過ぎてしばらく歩むと本堂のありどこに辿り着く。手前に燈籠を据えるこの本堂は、平成7年(1995年)の再建。ほか、太鼓堂、法物庫、天正年間の建立という太子堂、宿坊、親鸞の遺骨の一部を納める『親鸞聖人ご頂骨堂―六角堂』、親鸞の植えたものという銀杏(いちょう)の巨木などが、あわせて伽藍を形づくる。[3][5]
  • 文化財
  •  木造十一面千手観音立像(もくぞうじゅういちめんせんじゅかんのんりつぞう):国指定;桧(ひのき)を材料とする寄せ木造りの立像で、建長4年(1252年)の銘がある。[4]
  •  山門(さんもん):国指定;切妻造にして茅葺の四脚門。室町時代(1336-1573年)中期の築と見られている。[4]
  •  唐本一切経(とうほんいっさいきょう):県指定;『大蔵経』ともいう、西暦1132年の制作という仏典。[6]
  •  銀杏(いちょう):県指定;幹周り7.5m、樹高35m、枝張り23mにして、300年以上の樹齢を持つという銀杏の木。親鸞の植えたものの末裔であるといい、『稲田禅房のお葉付イチョウ』として天然記念物に指定されている。[7]

文献資料
  1. 観光地[県央地域]-愛宕山 - 茨城県ホームページ−いばらきの情報満載−
  2. MSNトラベル - 国内観光ガイド - 西念寺(稲田御坊) - MSN Japan
  3. 茨城百景37-稲田石切山脈と西念寺 - 茨城百景
  4. 西念寺 - 笠間中学校
  5. 西念寺 - Hnayumi
  6. 唐本一切経 - 茨城県教育委員会
  7. 稲田禅房のお葉付イチョウ - 茨城県教育委員会

所在は茨城県笠間市稲田469。最寄の電停は東日本旅客鉄道稲田駅、次いで東日本旅客鉄道福原駅。ほど近くに、林照寺(隣接)、中坪集会所(わずか東方)、宝積寺(南方)、笠間市立稲田中学校(南方)、笠間市立稲田小学校(南方)、出雲大社(南西)、稲田神社(北東)、円光寺(北東)、普門寺(北東)などがある。


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