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広大なるユーラシア(Eurasia)の極西の大地とその南から迫るアフリカ(África)の大地とに囲まれたところに穏やかな水面を湛える内海―地中海(ちちゅうかい―Mediterráneo)。 その海原が西で大西洋(たいせいよう―Océano Atlántico)に連なろうとするところ―イベリア半島(Península Ibérica)に位置するスペイン―イスパニア(España)の地のベニドルム(Benidorm)という町は、この地のうちの東に広がるバレンシア州(Comunidad Valenciana)のうちの更に東にあり、常世に内海の海原の揺らぎを見据えている。 一年を通してあたたかなこの地に訪れた春(はる―Primavera)、青空のもとの砂浜(playa)を照らす陽光。途切れることなく寄せては返す波の音を背後に、浜辺に時を遊ぶいでたち―水着(bañador)をつけて、有り余る砂(すな―arena)のうえで、それをもってささやかな遊びに興じる幼女。べっとりとつけた脚の砂も気にならない享楽のひととき。 椰子(やし―arecaceae)の木を傍に添えつつ弧を描きながら延々と続く美しい浜で知られるベニドルムの町は、遠い昔に地を治めたイスラム(Islam)の名残を岬(みさき)にたたずむ旧市街に留め、避暑の季節ともなれば数多の人々の訪れを見る。 熱の盛りをしだいに高めてゆく頃、ところは火祭(ひまつり)の季節。うしろに揺れる三つ編みの髪を―巻いたビキニ(biquini)からあらわにした幼身(おさなみ)の素肌を―ただゆるやかに、潮の香りを秘めたあたたかな風(viento)が撫でてゆく。
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