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東南アジアのうちの北のほうに浮かぶ数多の島々―ルソン島(Luzon)もそうした熱帯(ねったい)の島のうちのひとつで、ここフィリピン(Philippines)の国の島々のなかで最も大きな島。ほかの島々と同じように、島は一年も終わりに近づく頃に涼しい季節を迎える。 西に南支那海(みなみしなかい―South China Sea)の水面(みなも)の揺らぎを見据えるサンバレス(Zambales)の砂浜(すなはま)は、十二月(Disyembre)に入りここに乾季(かんき)を迎えたルソン島のうちにあって、途切れることもなく打ち寄せる波の音を、そして遊興の者たちの影をそこにたたえていた。 幼女も、・・・泳ぎ衣―ビキニ(Bikini)の水着(みずぎ)から肌をあらわに晒しつつ、砂のうえに立って見上げ笑う幼女も・・・、そうした遊興のときをそこに過ごす者たちのうちのひとりだった。 いたるところに生息する珊瑚礁(さんごしょう―Coral reef)、豊かな自然の恵み、・・・南国(なんごく)の島に変わらず過ぎゆく享楽の日々。 幼い細身(ほそみ)をまっすぐに、見つめたまなざしの先になにを見つつどんな想いを伝える。ひとときは潮と享楽の香りをのせて吹いてはまた返してゆく涼風―寄せてはまた返す波の音といっしょに。
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