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そこは山々に挟まれた盆地の小さな村、今日もふたりで歩くよ学び舎と家を結ぶ通学路。 緑溢れる田んぼに林の織り成す田舎道(いなかみち)の自然の色に、陽どきの光を返して赤々と浮かび上がる女子のランドセル。 これから学校に向かう登校のときか、それともあとにしてきた下校の帰り道のひとときか。 同じ日の同じひとときにあっていながらも、どうやら感じる天気はそれぞれ違っているようだ。 信州(しんしゅう)といえど北陸(ほくりく)に迫るところの村に過ごす文月(ふみのづき)。季節は夏の盛りに向かうも、蝉(せみ)のざわめくときはまだまだか。
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