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海原に向かって突き出した半島の先の先の先―岬(みさき)のところにあって、海を間近に見据える小さな小学校にまた今日の日の昼がやってきた。 教室の壁に掛けられた黒板(こくばん)。『きょうのきゅうしょく』―それはその文字の通り今日の給食の予定を刻む板。これからそこになにかを描くのか、それとも今描いたところなのか。 南国(なんごく)のそれを感じさせもする少女、チョークをその指につまんだままに、眼鏡(めがね)の奥の瞳をその傍に流すこの刹那。 うつろう日本の季節とともにしだいに暑さを増してゆくとき。寄せては返してゆく波の音、潮の香りを伝えながらに緩やかに撫でてゆく涼風(すずか)。 静かな静かな奥能登(おくのと)の町にありました、女子小学生、夏めく文ノ月(ふみのつき)。
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