腕に抱かれて雑踏のなかに何かを見つめる太めの幼女
Little Girl

2005年3月6日
 遥か中国(ちゅうごく)の大陸を西方に見据え、太平洋(たいへいよう)の大海原を東方に見据え、北に東支那海(ひがししなかい―东海)を越えて沖縄(おきなわ)の島々を見据える島国、台湾(たいわん―臺灣)。その首都・台北(たいほく―臺北)を囲むように広がる台北県(たいほくけん―臺北縣)に、深坑郷(しんこうきょう)という町がある。

 名物の豆腐(とうふ)で知られ、『深坑老街』と呼ばれもするように古い時代の面影を留めるこの町は、谷間の地にあり、その入口に象徴と呼ばれる大樹を据えて、いつの季節にも止むことのなき賑わいの声をたたえる。

 寒い季節が終わりに近づく頃、幼女はその町のなかで、人々の波の織り成す雑踏のさなかに、腕に抱かれながらに喧騒のなかの何かを見つめた。

 ほのかに漂う豆腐の匂いに包まれた街。途切れることなく行き交う者達。

 膨らんだほっぺに豊満の色を見せもする幼女よこれから向かうはどこへ。まなざしの先に見つけた何か―旅人のとまり姿とその先に何を思われましたやら。雑踏のなかに幼きながらの想いを秘めつつ、内陸の町に冬のひとときが過ぎてゆく。


太幼女|台湾|世界採集写真館

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