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そこはあまりに名のある観光の地、南欧の国―イタリア(Italia)の古都の町々を内に据える、半島の州、トスカーナ(Toscana)。 グロッセート(Grosseto)、シエナ(Siena)、ピサ(Pisa)、フィレンツェ(Firenze)・・・歴史に名高き錚々たる古都の織り成す地、数多の世界遺産に彩られもする悠遠のこの地の町のどこぞやの坂を、夏めく季節のいでたちで下るふたりの幼い少女、ほほえみのとき。 『OSTERIA』... オステリア―石造りの壁に掛けられた案内の板、それはワインを愉しむ料理店の意。この地は名のあるワインの産地でもあり、世界にその味を知らしむ。 脇をあらわにワンピース、帽子を頭にスカートひらり。幼女ふたりで向かうはその食事の処なのか、そうではないどこかなのか、あるいは散歩の道すがらなのか。 往時のルネッサンス(Renaissance)の息吹の名残を湛える町々。 幼い身体に七月のゆるりあたたかな風が吹き撫でたろう、いつかどこかの街路坂。
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